登壇者プロフィール

国際宇宙ステーション「きぼう」利用シンポジウム2020

若田 光一

若田 光一

JAXA/理事
4回の総宇宙滞在時間(シャトル、ソユーズ、ISS)は347日。2014年ISS船長就任。NASA宇宙飛行士室ISS運用部門長、JAXA ISSプログラムマネージャ等を経て2018年よりJAXA理事。

[コメント]
月・火星探査の推進や地球低軌道での商業利用の活性化等、日本の有人宇宙活動は大きな転機にあります。国際競争力を持つ日本の有人宇宙技術を開発し、「きぼう」を研究開発基盤として定着させるべく、より使い易い利用サービスの提供や民間等との連携拡大、将来を見据えた運用効率化を加速させていく必要があります。JAXA有人宇宙技術部門では、「きぼう」の運用・利用とHTV運用の着実な実施、JP-US OP3の推進、民間事業者の参画、国際宇宙探査に向けた技術実証を進め、ISSの成果最大化を図ると共に、「きぼう」を活用した様々な事業や利用の実現に向け、成果が社会に根付く活動とチャレンジングな研究開発を進めて参ります。

小川 志保

小川 志保

JAXA/有人宇宙技術部門きぼう利用センター長
2018年4月より現職。1995年から「きぼう」の利用企画・推進業務に関わり、きぼう利用戦略の策定を通じて、利用領域の重点化や民間利用拡大の仕組み作りを取り組んでいる。

[コメント]
「きぼう」利用担当になったころ、日本人がいける世界は上空400キロメートルにある国際宇宙ステーションでした。微小重力環境の魅力を最大限に生かせる科学技術を考えていましたが、今世界は400キロよりももっと先、月や火星となり、ISSはその中間地点となりました。終着地点から分岐点になった「きぼう」の役割も多様化し、いろんなプレイヤーが参加し始めています。今回、そんな「きぼう」利用を紹介できればと思います。

高橋 進

高橋 進

株式会社日本総合研究所/チェアマン・エメリタス(名誉理事長)
2018年4月日本総研チェアマン・エメリタス(名誉理事長)に就任。2013年より6年間、安倍内閣におけるマクロ経済政策立案ならびに財政運営の司令塔的役割を担う経済財政諮問会議の民間議員を務める。

[コメント]
2017年に、内閣府の宇宙政策委員会の宇宙産業振興小委員会の座長として「宇宙産業ビジョン2030」の取りまとめを行いました。ビジョンでは、欧米では、宇宙分野における技術革新と第4次産業革命ともいわれる変革とが相まったイノベーションによって、宇宙とITが結節する多数の新ビジネスが興隆し、宇宙産業の新たなパラダイムシフトが始まっていることを指摘しました。これに対し、わが国では宇宙を利用する産業への民間企業の参入もまだまだ不活発です。世界の宇宙産業の変化のスピードが加速する中、宇宙に関する技術開発の段階から産業化を意識して、宇宙を利用する内需の裾野を広げていくことが課題です。

神武 直彦

神武 直彦

慶應義塾大学大学院/システムデザイン・マネジメント研究科教授
JAXAでH-IIAロケットの研究開発や打上げ、きぼう搭載ソフトウェア検証などに従事し、2009年より慶應義塾大学へ。社会課題事業のためのシステムデザインの研究・教育に従事。宇宙開発・スポーツ・データ利活用に関する政府委員。

[コメント]
地球観測や測位、通信といった機能を持つ人工衛星や国際宇宙ステーションのような宇宙インフラは、私達の通常の生活に様々な価値を提供してきました。インターネットや携帯電話サービスはかつてない速さで拡大しています。また、衛星画像やオープンデータもインターネットで公開されています。世界規模のデータを使用すると、実際に何が、いつ、どこで起こっているのかなど、多くのイベントや出来事を特定できます。世界規模のデータは社会サービスを変える大きな可能性を秘めています。国際宇宙ステーションの組み立てが開始されて20年が経過した今、これからの「きぼう」の利用を価値あるものにするために様々な視点で議論できればと思います。

角南 篤

角南 篤

公益財団法人笹川平和財団/常務理事、海洋政策研究所所長
コロンビア大学政治学博士号(Ph.D.)。2015-2018年内閣府参与(科学技術・イノベーション政策担当)。政策研究大学院大学学長特別補佐、文部科学省科学技術・学術審議会委員、外務省科学技術外交推進会議委員、JAXA宇宙探査イノベーションハブ 諮問会議委員。

[コメント]
国際宇宙ステーション計画は、人類が宇宙開発利用を行っていくうえで、国際協力のひとつの象徴的な形として推進されてきました。参加国のなかでも、我が国が果たしてきた役割は、ソフト、ハード両面で高い評価を得ており、宇宙外交という意味においても大きな成果をあげています。今後は、民間や宇宙新興国による利用が広がることが期待されており、ISSもあらたなフェーズに入るところです。これからも、宇宙開発利用の新しいモデルとしてさらなる進化を遂げてくれると思います。

丹羽 恵久

丹羽 恵久

ボストンコンサルティンググループ/パブリック・セクターグループ 日本リーダー
社会貢献チーム、およびTMT(テクノロジー・メディア・テレコム)チームのグローバル専門チームのコアメンバー

[コメント]
「きぼう」は日本の高い技術力を示し、それを通じた国際貢献という観点で非常に意義高いプロジェクトかと思います。予算の制約がある中で何が出来るかではなく、ゼロベースで本来何を目指すべきか、そこから考えて「きぼう」をどう活用すべきか、産業としての宇宙としてどうとらえるべきか、という議論を皆様とできればと思います。

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎

日経バイオテク/編集長
1996年東京工業大学生命理工学部卒業、98年同大学大学院修了。98年日経BP入社、日経バイオテク配属。2004年から日経ビジネス記者。北京支局長・上海支局長などを経て2019年4月より現職

[コメント]
「きぼう」によって、宇宙の産業利用は遠い未来の話ではなく、今日のテーマとなりました。このシンポジウムを通じて、具体的な議論を深めたいです。

谷口 英樹

谷口 英樹

東京大学医科学研究所/教授 横浜市立大学大学院医学研究科/教授
1995筑波大学大学院博士課程修了
1997同大学臨床医学系講師(外科)
2003~横浜市立大学大学院医学研究科臓器再生医学教授
2018~東京大学医科学研究所幹細胞治療研究センター再生医学分野教授
2019~同センター長

[コメント]
超高齢化社会に突入した日本では、健康寿命を伸ばすことが大きな社会的課題です。ひとつの解決策が臓器不全症に対する移植医療の推進ですが、ドナー臓器の不足が極めて深刻な状況にあり、移植の待機患者数は増加の一途を辿っています。我々はヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)を駆使することにより、ヒト臓器の創出技術を確立することを試みています。宇宙空間における微小重力環境は、臓器発生が生じる胎児期の子宮内浮遊環境に近似しています。「きぼう」における臓器創出実験により、臓器創出に向けたブレイクスルー技術開発の端緒となる知見を得られるのではないかと期待しています。

小泉 智信

小泉 智信

アステラス製薬株式会社/専任理事
1994.3 京都大学薬学部 博士課程修了
1994.4 山之内製薬入社
2013-17 分子医学、再生医療研究所 所長
2017.10 現職。 2019.4 東北大学大学院医学系研究科 客員教授

[コメント]
私は「先端・信頼の医薬で世界の人々の健康に貢献する」という弊社の経営理念が好きだ。入社以来、健康で人生を全うできるための薬をつくることに挑戦し続けている。「きぼう」を使った実験で、宇宙飛行から戻ったマウスは、筋肉・骨密度だけでなく、免疫機能が低下する事実が報告された。この時に生体に起こっている生体反応を深く解析することで、加齢に伴う様々な病気に対する薬を創製するヒントを見つけたい。本シンポジウムでは、「きぼう」で得た先端の情報を薬という価値に変換するため、産官学の多様な方々と意見交換できることを楽しみにしている

芝 大

芝 大

JAXA/有人宇宙技術部門きぼう利用センター 技術領域主幹
医学部教員として約10年間、人体解剖や組織学の医学教育のほか、腎疾患にかかる基礎研究を行って来ました。2013年JAXA入社。宇宙マウス飼育ミッションを立ち上げから担当。博士(理学)

[コメント]
「あこがれ」だけではなく、宇宙をより近くに「実感」してもらいたい。 2030年には75歳以上人口は現在より500万人以上増え2200万人を超えることが想定されています。現役世代の支えを可能な限り受けないよう「死ぬまで健康に生活できる」ことがより求められる時代になっていると思います。最先端の科学技術を用い「より高みへ、より遠くへ」行くだけでなく、「宇宙利用」をより生活・人生に密着した形で国民に還元するサイエンスを生み出すことを意識し、宇宙を実感してもらえるようしたいです。

中須賀 真一

中須賀 真一

東京大学/教授
1988年東京大学博士課程修了、工学博士。2004年より航空宇宙工学専攻教授。超小型人工衛星〔11機の開発・打上げ成功)、知能化・自律化、航法誘導制御等に関する研究・教育に従事。政府の宇宙開発委員。

[コメント]
東京大学の私の研究室ではすでに11機の超小型衛星を開発し打ち上げ、低コストで迅速な宇宙開発利用を目指した活動を続けてきました。ISSは超小型衛星の宇宙への低コストで簡便な放出方法として、私の研究室でもこれまでもすでに2回利用しております。また船外プラットフォームを新しい機器の実証に使うことや、ISS内でのロボットプログラミングコンテストなどもISSの魅力を高める試みとして、大変期待しております。シンポジウムでは、今後の新しいISSの活用やビジネス利用に向けて、幅広い議論ができることを祈っています。

光石 衛

光石 衛

東京大学/大学執行役・副学長、教授
1986年工学博士。2014年東京大学大学院工学系研究科長・工学部長、2017年より現職。バイオメディカルロボティクス、生産工学などの研究に従事。国際生産工学アカデミーフェロー、2019年より会長。

[コメント]
遠隔手術、微細手術の研究を長年行ってきていますので、その経験を宇宙分野に活かすことができればと思います。

岩本 匡平

岩本 匡平

株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所
ソニーCSLにおける衛星光通信の研究リーダー。専門は応用光学。2016年よりJAXA主幹研究開発員を兼任。パロアルト研究所客員研究員、ソニー(株)Distingulshed Resarcherを歴任。

[コメント]
米国在住時に多くの宇宙ベンチャーを目の当たりにし、宇宙がこれほどまでに身近なものになったことに衝撃を受けました。日本でも研究を開始するときに米国との環境差に不安はありましたが、きぼう利用による研究開発が可能であることは、米国のスピードに勝るとも劣らない環境であり、私にとっての2回目の衝撃でした。現在、きぼうの暴露部にあるiSEEPにおいて光通信の実験を行っています。

小山 直行

小山 直行

株式会社オフィス小山/代表取締役社長、株式会社プランテックアソシエイツ/代表取締役社長
東大建築卒。鹿島、BCGでプロジェクトマネジメント後、オートバックスで海外8か国、国内事業、デジタルマーケ等を専務取締役として統括。現在は経営とファシリティコンサルティングを含む5社の経営に参画。

[コメント]
月や火星で人類が暮らす日々が近いことに、ワクワクします。それに伴い多くのビジネスチャンスがあると思います。一方で、地球上とは異なる環境や多くの制約の為に多くの全く新しいチャレンジがあると思われます。それらのチャレンジを乗り越える道をこのシンポジウムで感じ、未来の近さをより実感できることを期待しています。

筒井 史哉

筒井 史哉

JAXA/有人宇宙技術部門 ISSプログラムマネージャ、有人宇宙技術センター長
1989年、宇宙開発事業団に入社。1991年(平成3年)から宇宙ステーション取付型日本実験棟「きぼう」の開発に従事。 2018年4月から、国際宇宙ステーションプログラムマネージャ。

[コメント]
日本初の有人宇宙施設である「きぼう」実験棟は2009年に軌道上での組み立てが完了して以降、安定的に宇宙環境利用の場を提供しつづけています。「きぼう」は宇宙ステーションの他の実験棟には無い特徴を持っており、JAXAは、そのユニークさを活用した新たな利用手段を創造しつづけています。この10年間で、当初全く考えてもいなかった利用が生まれ、定着してきています。これからもより多くの方々に利用していただき、宇宙環境利用の面白さを感じていただければと思います。

Doug Comstock

Doug Comstock

NASA/HEOMD Commercial Low Earth Orbit (LEO) Liaison
Mr. Comstock is the HEOMD focal point for developing, communicating and implementing an integrated strategy for a robust economy in low-Earth orbit. His previous NASA leadership roles include Deputy CFO (Integration), Comptroller, and has led agency-level functions and organizations including Cost Analysis, Innovative Partnerships, and Strategic Investments.

[コメント]
NASA seeks to develop a robust economy in LEO from which the agency can purchase services as one of many customers. To achieve this goal, NASA developed a five-point plan, rolled out in June, 2019, and is proceeding with implementation of the plan. The five-point plan includes the following: 1) Create new commercial use and pricing policy; 2) Accommodate private astronaut missions to the ISS; 3) Partner with industry to develop commercial destinations in LEO; 4) Partner with industry to stimulate sustainable demand for services in LEO; and 5) Quantify NASA’s long-term needs as a customer for LEO services.

上森 規光

上森 規光

JAXA/有人宇宙技術部門事業推進部 部長
1985年宇宙開発事業団入社。11年間エンジニアを務め、1996年以降はマネージメント業務。2013年ワシントン所長より帰任し有人部門S&MA室長(有人安全審査会議長)を4年間勤め2017年より現職.

[コメント]
2020年は国際月探査の開始とISSの商業利用促進の2つの本流が生まれた節目の年であり、ISS利用の活発化は重要なテーマと理解。これまで日本はISSから大きな成果を上げており、このアドバンテージを活かし、低軌道における日本の存在感を維持したい。

Sam Scimemi

Sam Scimemi

NASA/ISS Director
Mr. Scimemi is the Director for International Space Station at NASA Headquarters

[コメント]
His duties include implementing policy and programmatic direction and ensuring sage and productive ISS operations and utilization. He engages with the White House and Congress, as well as interantional space agency leaders around the world regarding human spaceflight issues.

深澤 裕

深澤 裕

新日本繊維株式会社/代表取締役
1999年北海道大学大学院工学研究科量子物理工学専攻修了(博士取得)。米国ローレンスバークレー国立研究所物質科学研究部研究員、日本原子力研究開発機構研究主幹など経て2019年5月より現職

[コメント]
人類は宇宙で活躍する、これは多くの人の心の奥に備えられたメッセージではないでしょうか。ならばまずステーションで宇宙空間を理解し、次に月や近くの惑星に定住基地を作ることになりますね。宇宙が地上と異なる点は沢山ありますが、私はその中でも特に宇宙線の存在に着目し、その影響下でも活躍できる科学技術の構築に貢献したいと考えています。日本は様々な経緯により放射線の研究に力を入れていますので、国際的に見ても大きく貢献できる要素が多数あります。同じく宇宙資源・エネルギーの利用分野でも、資源エネルギーが少ない日本だからこそ出せる素敵なアイデアがあるはずだと感じています。

川添 聡一郎

川添 聡一郎

アステラス製薬株式会社/主管研究員
慶應義塾大学理工学部卒業。同大学院修了。茨城大学理学部大学院にて学位(理学)取得。天然物合成と有機触媒を学ぶ。アステラス製薬株式会社では、医薬品化学とプロセス化学に従事。専門は有機合成化学。

[コメント]
地上ではなかなか再現が得られず観察することすら出来ない様々な自然現象が、宇宙では頻繁に観察できる可能性があります。初めて微小重力下での実験と聞いた時は、自分には無縁の事と考えていました。しかし、'きぼう’での結晶化実験の利用を通して分かった事は、誰もが気軽にJAXAへ相談できる事です。そして、結晶化は高度に実験系が確立したシステムであり、得られる結果は、生命科学などに関連した、その先にある産業への貢献が大いに期待されます。普段の身近な研究の中で、微小重力での実験をしたら面白いかもしれないと思いつく事があれば、実際に’きぼう’での実験へとコマを次に進めてみてはいかがでしょうか。

Mark Gittleman

Mark Gittleman

Alpha Space Test & Research Alliance/CEO
Mr.Gittleman serves as CEO of Alpha Space, provider of the first commercial test lab exposed to the elements of space. Over 30 years industry experience including Executive Vice President, Intuitive Machines and Vice President, Oceaneering Space Systems (OSS). Advisory boards include Subsea Valley Technology Cluster (Norway) and UHCL College of Engineering & Computer Science.

[コメント]
Commercial Human Spaceflight (HSF) has been a serious idea since the 1990s, and is now taking concrete shape. NASA’s policy of buying cargo and crew services for the ISS was crucial for getting commercial HSF started. Now, smaller, entrepreneurial, commercial space service companies like Alpha Space have opened space to everyone for on-orbit research and development. Humanity’s future in space will include entrepreneurial companies providing services to each other, and to the spacefaring nations of the world. The result will be an ever-improving technology and cost cycle that will lead to further and faster space exploration than ever before.

Jana Stoudemire

Jana Stoudemire

Space Tango/Commercial Innovation Officer
As the Commercial Innovation Officer at Space Tango Jana leads the development of commercial market creation in Low Earth Orbit (LEO) for biomedical and technology research and manufacturing applications.

[コメント]
Since launching our first commercial payloads in 2017, Space Tango has participated in 15 missions, delivered 83 payloads, and conducted 135 experiments onboard the International Space Station. These missions have included a variety of physical and life science research payloads, as well as proof of concept pilot scale manufacturing applications that benefit life on Earth. We are continuing to define future LEO commercialization opportunities that will expand the current space economy and create new sectors for biomedical and technology products.

白川 正輝

白川 正輝

JAXA/有人宇宙技術部門きぼう利用センターきぼう利用企画グループ グループ長
1994年4月、宇宙開発事業団(現JAXA)入社。2004-2006年、内閣府(科学技術政策担当)勤務。2018年4月より、JAXAきぼう利用センターきぼう利用企画グループ長。博士(工学)

[コメント]
入社以来、宇宙環境利用及びISS計画に関する業務に従事し、最近では「きぼう」での小動物利用研究や国際調整を推進してきました。現在はきぼう利用戦略の策定、きぼう利用に関わるプロモーション、国際調整等を担当しています。「きぼう」が科学研究や技術開発の分野で優れた成果を蓄積し、地上社会や将来の日本の有人技術に不可欠な軌道上の研究開発プラットフォームとして幅広く認識されるよう、戦略的な取組みを推進したいと思います。本シンポジウムの企画担当として、参加者の皆さまには、是非きぼう利用の状況や取組みの最前線についてご理解いただき、引き続きご支援を頂ければ幸いです。

土井 忍

土井 忍

JAXA/有人宇宙技術部門きぼう利用センター 技術領域主幹
1994年に入社. 「きぼう」ロボットアーム開発や船外システムのインテグレーションを経て、現在は、船外利用の民間事業移管を推進及び、アジア・太平洋地域における「きぼう」利用の推進業務を担当。

[コメント]
「きぼう」小型衛星放出の放出能力の拡大や、中型曝露実験アダプタの小型実験装置の対応化など、よりユーザ目線に立って、使いやすい技術実証プラットフォームの機能拡充を進め、サービス事業者による船外利用の推進を進めて行きたいと考えています。  また、アジア唯一のISS参加国である日本として、アジア太平洋地域の国々の協力を推進し、これらの国々がきぼうを活用を通して、微小重力環境の利用や、低軌道における人類の活動のパートナななることを進めたいと考えています。

Marybeth Edeen

Marybeth Edeen

NASA/OZ Manager
Marybeth Edeen, Manager, ISS Research Integration Office

[コメント]
As the ISS Research Integration Office Manager, Ms. Edeen ensures all of the research is integrated and ready to fly to ISS. The ISS averages 300 experiments every 6 months across 6 major subdiciplines and provides benefit for Earth applications and space exploration.

Jennifer Scott Williams

Jennifer Scott Williams

NASA/Research Integration and Portfolio Manager, ISS Program
Joined NASA in 2001 as a Space Shuttle Flight Controller; currently Research Integration and Portfolio Manager with ISS Program. Graduate of Spelman College and the Georgia Institute of Technology, dual Bachelor’s degrees in Mathematics and Electrical Engineering; Master’s degree in Electrical Engineering from the University of Houston.

[コメント]
Member of the Microbial Tiger Team that created the Joint Implementation Plan (JIP), established between NASA, the International Partner agencies, and the ISS Program. The JIP documents procedures associated with implementation of Partner Program Directive (PPD) 1075. The PPD 1075 documents an international policy on sharing archived environmental samples and microbial isolates across the ISS partnership, addressing crew time and curation of environmental samples and resulting isolates that are taken during “Systems” and “Research” sampling sessions, and disseminating the research results that are associated with the protection of crew health and safety.

佐藤 将史

佐藤 将史

一般社団法人SPACETIDE/理事 兼 COO
日本初の民間発宇宙ビジネスカンファレンス"SPACETIDE"の企画・運営を行う。総務省「宇宙利用の将来像に関する懇話会」構成員。気象庁「静止気象衛星に関する懇談会」委員。UCLA公共政策大学院修了。

[コメント]
「きぼう」完成から10年。これからの10年の宇宙開発が次なる局面を迎える中、「きぼう」がどのような役割を果たしていくべきか、新しく大きなチャレンジが求められていると考えています。特にNewSpaceと呼ばれる新しい宇宙ビジネスの潮流は、2020年代に小型衛星の一層の普及、軌道上の宇宙インフラのメンテナンス、有人宇宙利用、民間による月面探査といった領域に広がっていきます。「きぼう」が地球に最も近い宇宙実証フィールドとして、様々な商業活動の窓口となることを大いに期待しています。

小正 瑞季

小正 瑞季

Space Food X/代表、リアルテックファンド/業務執行役グロースマネージャー
リアルテックファンドにおいて、宇宙輸送船、小型レーダー衛星、アバターロボット、食料生産技術など人類の宇宙進出に不可欠な技術を持つベンチャーを幅広く支援。2019年にJAXAやシグマクシスらと共に宇宙食料マーケット共創プログラムSpace Food X を創設し、代表を務める。

[コメント]
世界的に宇宙開発が加速する中で、人類が月や火星で暮らすという時代がリアリティを増しています。多くの人々が宇宙で暮らす宇宙時代に不可欠であり、大きな市場ポテンシャルがあるのが「食」です。Space Food Xでは様々な分野のプロフェッショナルがタッグを組み、宇宙という極限的に厳しい環境においても豊かな食を提供できる究極的な技術や知恵を発展させ、宇宙だけでなく地球上の食の課題解決にも挑戦していきます。本シンポジウムでは、このような挑戦の中で、地球低軌道が持つ価値やポテンシャルについてディスカッションができればと考えています。

朴 正義

朴 正義

株式会社バスキュール/代表取締役
メディア・イベント・プロダクトなど、さまざまなモノゴトの体験価値の拡張に挑むクリエイティブチーム、バスキュールの代表。カンヌ、文化庁メディア芸術祭など、300を超える国内外のクリエイティブ賞を受賞。

[コメント]
インターネットが普及し始めた2000年、Webから始まった私たちの活動は、テクノロジーの進化に伴い、プロダクト・テレビ・スポーツ・イベント・まちづくり・教育…と、その適用領域を拡げていきました。そして2020年、ついに「きぼう宇宙放送局」として、宇宙と地上をリアルタイムにつなげる新しいメディア体験の提供にまで手が届くようになりした。宇宙の専門家ではない私たちだからこそ、一般の人々と宇宙との距離を近づけることができる。そう信じて、このプロジェクトを推し進めています。本シンポジウムでは、そこに可能性を感じていただける方と交流できれば嬉しいです。

西村 勇也

西村 勇也

特定非営利活動法人ミラツク/代表理事
大阪大学大学院人間科学研究科修了。大手企業の新領域事業支援、研究開発プロジェクト立ち上げ支援などに取り組む。理化学研究所未来戦略室イノベーションデザイナー、 大阪大学SSI特任准教授、他

[コメント]
宇宙に人の暮らしが生まれる未来にむけて、実現を待つ未来が、今この足元に眠っています。 もしあなたが宇宙旅行に行くとしたら、どんな空間で過ごしたいでしょうか。リアルに宇宙での暮らしを描くと、今の宇宙滞在と理想のイメージの間には大きなギャップがあります。このギャップを埋めるために、これまで宇宙飛行士たちが培った体験も生かしながら、次の時代に向けた数多くのイノベーションと実践が必要です。本シンポジウムでは、民間企業が宇宙ビジネスに参画していくことで生まれる未来の可能性を、ディスカッションを通じて見出していければと思います。

平井 優子

平井 優子

株式会社ポーラ・オルビスホールディングス/マルチプルインテリジェンスリサーチセンター キュレーションチーム アシスタントマネージャー
ポーラオルビスグループにて化粧品の製造販売業管理や子会社の立上げ等に従事後、2018年より現職。内閣府主催宇宙ビジネスアイデアコンテストS-Booster2018、2019実行委員会メンバー。

[コメント]
ポーラ・オルビスグループは、“肌を知る”だけでなく“ヒトを知る”ことを通して、世界中の人々の肌・身体・こころを美しく健やかにする挑戦を続けています。 将来、宇宙で暮らす人、地上で暮らす人 ― それぞれの人生を豊かに彩る企業として、未来の社会に貢献するには、イノベーションが不可欠です。私はその専任スタッフ(通称ぶらぶら研究員)として、全世界から情報を収集し、最先端技術の導入・深耕をマネジメントする役目を担っています。 宇宙には国境も、上下の垣根もありません。そんな宇宙で発展する科学技術をビジネスに活用して、心躍る未来像を描きたいと考えています。

登坂 淳一

登坂 淳一

フリーアナウンサー
1971年6月10日東京生まれ。1997年NHK入局。2003年東京アナウンスへ異動。「おはよう日本」「正午ニュース」、国会中継も担当し郵政解散など小泉政権を伝えた。2011年東日本大震災の際には、約1ヶ月間にわたりスタジオキャスターをつとめた。2018年1月NHK退社。

[コメント]
去年、このシンポジウムに参加させて頂いのをきっかけに、「宇宙」や「きぼう」についての情報に敏感になりました。最近気になったのは、「宇宙メディア事業」の始動。きぼうの船内に「きぼう宇宙放送局」を開設するという記事です。様々な意欲溢れる人たちが、「きぼう」を利用して未来を拓こうと果敢に取り組んでいることを改めて知りました。2020年は「きぼう」利用戦略の中で研究開発基盤として定着させると掲げた年です。今、「きぼう」はどのような状況なのか、そしてこの先の展望は?好奇心を抱いた方はぜひ会場へお越しください。

松本 邦裕

松本 邦裕

JAXA/有人宇宙技術部門事業推進部 計画マネージャー
1999年、宇宙開発事業団に入社。「きぼう」搭載の共通実験装置の開発、実験運用に従事。2014年10月よりタンパク実験、2017年4月より船外プラットフォーム利用の担当マネージャー。2019年4月から現職。

[コメント]
入社以来、きぼうの実験装置開発並びに実験運用に従事し、その後、きぼう利用の拡大を目指し、企業への営業活動や利用事業の民間移管のための枠組み作りなどに精力的にきぼう利用に取り組んできました。現在は立場が変わり、予算、危機管理、国際調整、新規事業対応など、ISSプログラム全体管理を担当しています。きぼうを含む低軌道での活動が昨今、活発化され、時代が変わるまさにその瞬間、節目に立ち会っているワクワク感を感じています。宇宙好きが集まるシンポジウムで将来に向けた前向きな議論ができればと思います。

込山 立人

込山 立人

JAXA/宇宙飛行士・運用管制ユニット宇宙飛行士健康管理グループ長
放射線計測、放射線被ばく管理が専門。現在は、宇宙食や運動生理、精神支援等を含む宇宙飛行士の健康管理全般について、運用業務及び研究開発業務のマネージメントを実施している。

[コメント]
多くの人が宇宙で生活する世の中を夢見ています。

※プログラムの内容は変更となることがあります

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