PROFILE登壇者プロフィール

DAY 1

第1日目|1月19日(水)
今までの「きぼう」でのチャレンジとこれから

佐々木 宏

佐々木 宏

JAXA/理事・有人宇宙技術部門長

1987年、宇宙開発事業団(現JAXA)に入社。HOPE、OREXの研究開発、LE-7エンジンの開発の後、1994年よりHTVの開発を担当。HTVプロジェクトサブマネージャー、経営企画部次長、宇宙科学研究所科学推進部長、国際宇宙探査センター長を経て、2020年4月から現職

[コメント]
日本における13年ぶりの宇宙飛行士募集や野口宇宙飛行士や星出宇宙飛行士の活躍があり、また、日本人を含む複数の民間人がISSに搭乗する、複数の米国企業による民間人だけの宇宙旅行が開始されるなど、“宇宙”がより身近になりつつあります。 「きぼう」日本実験棟も、多くの科学的成果の創出、超小型衛星放出やロボットプログラミングコンテストによる人材育成、国際貢献等を行ってきました。さらに、年末年始にイベントを行った宇宙放送局など新たな宇宙ビジネス・事業化を見込んだ民間利用が進んでいます。 今年のきぼう利用シンポジウムは4回に分けてオンラインで開催いたします。皆様との議論を楽しみにしております。

大江 麻理子

大江 麻理子

テレビ東京/『WBS(ワールドビジネスサテライト)』キャスター

2001年テレビ東京入社。政治・経済報道からバラエティ番組まで幅広く担当。宇宙好きが高じて「宇宙ニュース」を立ち上げたことも。2014年春から経済ニュース番組『WBS』のメインキャスターを務める。

[コメント]
宇宙に興味を持ったのは、世界天文年だった2009年、宇宙長期滞在に飛び立つ直前の野口聡一宇宙飛行士を取材してからでした。米ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センターにはISSやソユーズ宇宙船などの実物大モックアップがあったのですが、驚いたのは宇宙船の、人が乗り込む部分の小ささでした。「ああ、ここにぎゅうぎゅう詰めになってあの広い宇宙へ飛び出していくなんて、人間はなんていじらしいのだろう」と胸がいっぱいになったのでした。宇宙旅行が現実のものとなり、民間の宇宙ビジネスも盛んになっている今、ISSやきぼう実験棟に求められる役割も増えています。最新の情報を私も勉強させていただきます!

山本 雄大

山本 雄大

三井物産株式会社 輸送機械第四部 宇宙事業開発室/プロジェクトマネジャー

2013年三井物産株式会社入社。建設機械の代理店事業、航空機エンジン関連事業を担当し、3年半フランスで勤務。2020年10月から現職。新規事業開拓、Axiomとの資本提携、ISS利用促進等を担当。

[コメント]
弊社は、地球低軌道市場の主体者が「官」から「民」に移る流れを商機と捉え、米民間宇宙ステーション開発事業者Axiom Space社と資本提携しました。弊社の強みである産業ネットワークを駆使し、様々な産業に地球低軌道の利用を広めることで、地球低軌道の利用促進及び本邦産業の発展に寄与出来ればと考えています。

中須賀 真一

中須賀 真一

東京大学大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻/教授

1983年東京大学工学部卒、1988年東京大学博士課程修了、工学博士。同年、日本アイ・ビー・エム東京基礎研究所入社。1990年より東京大学講師、助教授を経て、2004年より航空宇宙工学専攻教授。日本航空宇宙学会、SICE、IAA等会員, IFAC元航空宇宙部会部門長、およびUNISEC-GLOBALは設立時より委員長。超小型人工衛星、宇宙システムの知能化・自律化、革新的宇宙システム、宇宙機の航法誘導制御等に関する研究・教育に従事。2003年の世界初のCubeSatの打ち上げ成功を含む超小型衛星13機の開発・打ち上げに成功。アジアをはじめ多くの国の超小型衛星をベースにした宇宙工学教育に貢献。政府の宇宙政策委員会委員。

[コメント]
宇宙開発においては、昨今、多種多様な業種による多様な利用が展開されつつあります。 ISSがその中でどんな役割を果たしていくか、興味深く見ていると同時に、自分も 何らかの形でその新しい展開に参加したいと思っています。ISSが多くの人にとって 欠くことのできない宇宙の拠点になることを祈っております。

青木 節子

青木 節子

慶應義塾大学(大学院法務研究科)/教授

2016年より現職。専門は国際法で、特に宇宙法について研究している。著書は『日本の宇宙戦略』(慶應義塾大学出版会、2006年)、『中国が宇宙を支配する日』(新潮新書、2021年)等。

[コメント]
国際宇宙ステーション(ISS)は、国際協力により人類の活動領域を拡大し、さまざまな実験を積み重ね、宇宙科学技術を前進させました。また、低軌道での商業利用全般の実験場としても機能し、宇宙活動主体の拡大や多様化にも貢献しています。特にISS・「きぼう」は小型衛星の放出を通じて、世界のすべての地域に新たな宇宙活動国を生み出しました。科学技術、宇宙外交と国際協力、新たな商業利用発展の契機を作るISSのこれまでの成果を踏まえ、今後の可能性に注目しています。

関 光雄

関 光雄

竹中工務店 技術研究所 未来・先端研究部 高度空間制御グループ/グループリーダー

2018年に技術研究所内に新しく設立された宇宙・フロンティア分野の研究開発のグループリーダーを経て2021年より現職。現在、地上のまちづくり~宇宙を含めた幅広い領域の研究開発に取り組んでいる。

[コメント]
最近はニュースを見るたび、様々な人々の様々な目的での月面滞在や宇宙旅行が、夢から現実に近づいていると、ひしひしと感じています。そのような中、生活基盤となる”医食住”に着目し、将来の人々が宇宙で持続的に快適に暮らせるよう、研究開発を行っています。本年は、未来の月面農場を目指し、きぼう実験棟で密閉袋によるレタスの栽培実験を行いました。ISSはまさに孵化装置のような存在だと考えています。この場所を起点として、より多くの人々や事業者が関心を持ち、研究やビジネスの連携に繋がることを期待しています。

小川 志保

小川 志保

JAXA/有人宇宙技術部門 きぼう利用センター センター長

2018年4月より現職。1995年から「きぼう」の利用企画・推進業務に関わり、きぼう利用戦略の策定を通じて、利用領域の重点化や民間利用拡大の仕組み作りを取り組んでいる。

[コメント]
科学実験が中心で職業宇宙飛行士が活動してきた国際宇宙ステーションも、宇宙旅行者が滞在して新たな「文化」と「知識」を生み出す場になりました。今、国際宇宙ステーションの運用延長議論が活発化しています。変革の時代となるこの2022年、みなさまと一緒にの先に、「ISS運用延長の先、"きぼう”の先に何をするか」をお話できればと思います。

白川 正輝

白川 正輝

JAXA/有人宇宙技術部門 きぼう利用センター きぼう利用企画グループ グループ長

1994年4月、宇宙開発事業団(現JAXA)入社。2004-2006年、内閣府(科学技術政策担当)勤務。2018年4月より、JAXAきぼう利用センターきぼう利用企画グループ長。博士(工学)

[コメント]
入社以来、宇宙環境利用及びISS計画に関する業務に従事し、最近では「きぼう」での小動物利用研究や国際調整を推進してきました。現在はきぼう利用戦略の策定、きぼう利用に関わるプロモーション、国際調整等を担当しています。「きぼう」が科学研究や技術開発の分野で優れた成果を蓄積し、地上社会や将来の日本の有人技術に不可欠な軌道上の研究開発プラットフォームとして幅広く認識されるよう、戦略的な取組みを推進したいと思います。本シンポジウムの企画担当として、参加者の皆さまには、是非きぼう利用の状況や取組みの最前線についてご理解いただき、引き続きご支援を頂ければ幸いです。

DAY 2

第2日目|1月26日(水)
最先端!地球低軌道ビジネスの挑戦

丹羽 恵久

丹羽 恵久

ボストン コンサルティング グループ/マネージング・ディレクター&パートナー

国際協力銀行、欧州系コンサルティングファームを経て2004年にBCGに入社。BCGパブリック・セクターグループの日本リーダー。JAXAきぼう利用推進委員会の有識者委員も務める。

[コメント]
宇宙への期待がますます高まる中、その先行的な取り組みである、きぼう/宇宙ステーションについては、多くの注目が集まっております。一方で、民間ビジネス目線では、注目/期待に比しては必ずしも十分に活用できていないという実態もあるかと思います。今回は、あえて民間ビジネス/経営目線から、「きぼう」がどう見えているか、またどの様な期待があるかをお話しさせていただき、更なる「きぼう」の利用促進に向けて皆様と議論ができればと思います。

笹川 真

笹川 真

株式会社電通 ソリューションクリエーションセンター/クリエーティブ・ディレクター

ispace(au×HAKUTO MOON CHALLENGE、2040vision、HAKUTO-R)、インターステラテクノロジズ(みんなのロケットパートナーズ)、JAXA(Think Space Lifeプラットフォーム)、スカパーJSATなどの宇宙関連プロジェクトに携わる。DENTSU宇宙ラボ所属。

[コメント]
幸運なことに、いくつもの素晴らしい出会いがあり、これまで多くの宇宙の仕事に関わってきました。前例も少なく、不確実性も高い宇宙ビジネス。難題と格闘し、道なき道を行く経営者をサポートしてきた実体験の、その共通点のような部分を本シンポジウムでお話しできればと思っています。

千葉 功太郎

千葉 功太郎

千葉道場ファンド・DRONE FUND/代表パートナー、ホンダジェット国内1号機オーナー兼航空パイロット

株式会社コロプラ元取締役副社長。現在はエンジェル投資家であり、DRONE FUND、千葉道場ファンドの代表を務める。慶應義塾大学SFC招聘教授。日米航空パイロット。PONO CAPITAL社外取締役。

[コメント]
私はエンジェル投資家、そしてDRONE FUNDの創業者として、投資活動を通じて「空」の活用方法を模索してきました。また、航空パイロットとして飛び回る中で、「空」には無限の可能性が秘められていると確信いたしました。宇宙は空の先に広がる、更なる可能性を秘めている場所だと思います。宇宙はいつだって人間の好奇心を刺激してくれる未知の世界です。私自身、少年の頃は宇宙飛行士にあこがれておりました。そんな未知の世界で、如何にビジネス化出来るのか…?投資家冥利に尽きる難問ですが、皆様と良い議論が出来たらと思います。

朴 正義

朴 正義

株式会社バスキュール/代表取締役

新しいつながりをデザインすることで、メディア・プロダクト・イベント・都市開発など領域を超えて、未来の体験創りに挑むプロジェクトデザインスタジオ、バスキュールの代表。KIBO宇宙放送局主宰。

[コメント]
2020年夏にKIBO宇宙放送局の1回目のトライを実現してから、きぼうを舞台に、合計で6回のチャレンジを実施することができました。おかげさまで、初期投資も回収し、すでに継続フェーズ、収益フェーズに入ることができています。3年前まで宇宙の門外漢だったボクらが、宇宙とは縁遠い企業を巻き込みながら実施した、宇宙を舞台にした共創活動について、シンポジウムでご紹介できればと思っています。これから宇宙事業への参入を考えているみなさんのヒントになれば幸いですし、次のチャレンジで共創いただけるパートナーに出会えたら嬉しいです。

永崎 将利

永崎 将利

Space BD株式会社/代表取締役社長 共同創業者

1980年生、福岡県出身。三井物産(株)で人事、鉄鋼貿易、鉄鉱石資源開発に従事、2013年独立。2017年Space BD(株)設立。JAXA初の民間開放案件の事業者選定等を経て、宇宙の基幹産業化に挑む。

[コメント]
Space BDはJAXA様初の民間開放案件「ISS『きぼう』からの衛星放出事業」の事業者に選定いただいたことを皮切りにJAXA様との複数のパートナーシップを基盤にグローバルで事業を推進しています。 基幹事業である衛星打上げ事業に加え、宇宙をテーマとした地域産業振興や、教育・人材育成事業、当社の持つ技術力に立脚した技術プロジェクトマネジメントなど、特にこの1年は宇宙の新たな利活用を創出する事業が急拡大しました。 本シンポジウムでは参加者の皆様とこれからのISS『きぼう』での取り組みや宇宙利活用のさらなる可能性についてぜひ熱い意見交換をさせていただきたいです。

本原 守利

本原 守利

JAXA/有人宇宙技術部門 きぼう利用センター 技術領域主幹

2001年の入社以来、国際宇宙ステーションの利用推進に従事。2011年-2013年内閣官房/内閣府(宇宙)、2018年-2020年役員秘書を経験。2020年より現職。

[コメント]
昨年は、民間の宇宙旅行ビジネスが非常に注目を浴びました。地球低軌道がいよいよ民間ビジネスの場として拡がりつつあり、とても興奮しています。地球低軌道でビジネスを行うためには、度重なる試行錯誤が必要です。その試行錯誤の場として是非「きぼう」を使っていただきたいと思っています。本シンポジウムの第2回では、低軌道のビジネス利用に着目し、聞いていただいている方が、少しでも宇宙利用を考えるきっかけとなるような話ができればと思います。

榎本 麗美

榎本 麗美

宇宙キャスター、J-SPARCナビゲーター

宇宙キャスター、JAXA研究開発プログラム「J-SPARCナビゲーター」。YAC東京日本橋分団分団長。宇宙関連番組やイベントへの出演・企画や構成などを手掛け、現在は次世代への宇宙教育に力を入れている。

[コメント]
「宇宙開発で培われた技術は、地球の課題解決にも役立つ。」ということから、私はこれまで宇宙開発を加速させ、持続可能な未来を築いていきたいという想いで活動をしてきました。 まさに、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟は、その最前線の舞台です。 「きぼう」の事業や研究が、地球にいる私たちの生活や未来をより豊かに便利にしてくれる、社会課題解決に貢献しているということを、多くの方にわかりやすくお伝え出来るよう努めたいと思います。 今回のシンポジウムでは、第一線の方々の議論によって「きぼう」の民間利用の新しい可能性が見出され、思いもよらないアイデアなども飛び出すのではないかと楽しみにしております。

白川 正輝

白川 正輝

JAXA/有人宇宙技術部門 きぼう利用センター きぼう利用企画グループ グループ長

1994年4月、宇宙開発事業団(現JAXA)入社。2004-2006年、内閣府(科学技術政策担当)勤務。2018年4月より、JAXAきぼう利用センターきぼう利用企画グループ長。博士(工学)

[コメント]
入社以来、宇宙環境利用及びISS計画に関する業務に従事し、最近では「きぼう」での小動物利用研究や国際調整を推進してきました。現在はきぼう利用戦略の策定、きぼう利用に関わるプロモーション、国際調整等を担当しています。「きぼう」が科学研究や技術開発の分野で優れた成果を蓄積し、地上社会や将来の日本の有人技術に不可欠な軌道上の研究開発プラットフォームとして幅広く認識されるよう、戦略的な取組みを推進したいと思います。本シンポジウムの企画担当として、参加者の皆さまには、是非きぼう利用の状況や取組みの最前線についてご理解いただき、引き続きご支援を頂ければ幸いです。

DAY 3

Kathryn Lueders

Kathryn Lueders

NASA/Associate Administrator, Space Operations Mission Directorate

Kathryn Lueders oversees the International Space Station, Commercial LEO Development, Space Communications and Navigation, Operations for upcoming Exploration Crewed missions, and many other human spaceflight activities such as the Human Research Program and astronaut office. She served as the first female AA for Human Exploration and Operations Mission Directorate.

[コメント]
We are moving into the next decade of ISS operations with a dynamic global partnership -  benefiting mankind thorough scientific research and innovative technology. The results will continue to expand our knowledge and capabilities of human exploration beyond low-Earth orbit; including missions to Mars.

Robyn Gatens

Robyn Gatens

NASA/Director, International Space Station

Ms. Gatens leads strategy, policy, integration and stakeholder engagement for the ISS at the agency level. She provides technical advice as well as oversees program execution and risk management. She also serves as the NASA Liaison for the ISS National Laboratory.

[コメント]
With the extension of ISS operations to 2030, the 2020's will be the "Decade of Results". Ms. Gatens will discuss goals for the ISS, plans for future commercial LEO destinations, and transition strategies to ensure there is no gap for users of LEO.

Ryan Prouty

Ryan Prouty

NASA/Manager, ISS Reasearch Integration Office

Ms. Prouty is responsible for setting the overall strategy and direction of the office, ensuring alignment with the key goals of the ISS Program and the Agency and maximum utilization of the ISS. She has been with the ISS Program for over 20 years, joining this office in May 2021.

[コメント]
It is an exciting time to be in the spaceflight industry! Surpassing 21 years of continuous human presence in space, the ISS remains a beacon of international collaboration and a robust laboratory for the discoveries to take us beyond low earth orbit and better life on earth.

Ramon (Ray) Lugo

Ramon (Ray) Lugo

ISS National Laboratory, Center for the Advancement of Science in Space, Inc./Principal Investigator and Chief Executive Officer

Mr. Lugo is responsible for implementing strategic objectives that enable space-based research through the ISS National Lab that brings value to our nation and builds a robust and sustainable market in low Earth orbit.

[コメント]
Mr. Lugo shares Ms. Gatens enthusiasm that this will be the “Decade of Results” onboard the ISS, and through continued collaboration with NASA, the ISS National Lab will sponsor investigations that furthers the value of space-based research and technology development applications.

小川 志保

小川 志保

JAXA/有人宇宙技術部門 きぼう利用センター センター長

2018年4月より現職。1995年から「きぼう」の利用企画・推進業務に関わり、きぼう利用戦略の策定を通じて、利用領域の重点化や民間利用拡大の仕組み作りを取り組んでいる。

[コメント]
科学実験が中心で職業宇宙飛行士が活動してきた国際宇宙ステーションも、宇宙旅行者が滞在して新たな「文化」と「知識」を生み出す場になりました。今、国際宇宙ステーションの運用延長議論が活発化しています。変革の時代となるこの2022年、みなさまと一緒にの先に、「ISS運用延長の先、"きぼう”の先に何をするか」をお話できればと思います。

白川 正輝

白川 正輝

JAXA/有人宇宙技術部門 きぼう利用センター きぼう利用企画グループ グループ長

1994年4月、宇宙開発事業団(現JAXA)入社。2004-2006年、内閣府(科学技術政策担当)勤務。2018年4月より、JAXAきぼう利用センターきぼう利用企画グループ長。博士(工学)

[コメント]
入社以来、宇宙環境利用及びISS計画に関する業務に従事し、最近では「きぼう」での小動物利用研究や国際調整を推進してきました。現在はきぼう利用戦略の策定、きぼう利用に関わるプロモーション、国際調整等を担当しています。「きぼう」が科学研究や技術開発の分野で優れた成果を蓄積し、地上社会や将来の日本の有人技術に不可欠な軌道上の研究開発プラットフォームとして幅広く認識されるよう、戦略的な取組みを推進したいと思います。本シンポジウムの企画担当として、参加者の皆さまには、是非きぼう利用の状況や取組みの最前線についてご理解いただき、引き続きご支援を頂ければ幸いです。

榎本 麗美

榎本 麗美

宇宙キャスター、J-SPARCナビゲーター

宇宙キャスター、JAXA研究開発プログラム「J-SPARCナビゲーター」。YAC東京日本橋分団分団長。宇宙関連番組やイベントへの出演・企画や構成などを手掛け、現在は次世代への宇宙教育に力を入れている。

[コメント]
「宇宙開発で培われた技術は、地球の課題解決にも役立つ。」ということから、私はこれまで宇宙開発を加速させ、持続可能な未来を築いていきたいという想いで活動をしてきました。 まさに、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟は、その最前線の舞台です。 「きぼう」の事業や研究が、地球にいる私たちの生活や未来をより豊かに便利にしてくれる、社会課題解決に貢献しているということを、多くの方にわかりやすくお伝え出来るよう努めたいと思います。 今回のシンポジウムでは、第一線の方々の議論によって「きぼう」の民間利用の新しい可能性が見出され、思いもよらないアイデアなども飛び出すのではないかと楽しみにしております。

川崎 一義

川崎 一義

JAXA/有人宇宙技術部門 事業推進部 部長

1987年、宇宙開発事業団に入社。1989年から宇宙ステーションの開発、事業推進、宇宙環境利用、月惑星探査計画などを担当。2015年より宇宙探査イノベーションハブを立ち上げ。これまで宇宙に関係のなかった業界と連携した研究開発事業を推進。2017年より同副ハブ長。2020年より現職。

[コメント]
「きぼう」の完成から10年が過ぎ、有人宇宙活動は地球低軌道から月へと活動範囲を拡げようとしています。これは「きぼう」及びISSという有人活動基盤が確立してきたことの証明であるとも言えます。「きぼう」の利用も地球上の様々な課題解決に貢献すると同時に、将来の宇宙探査に向けての新たな研究開発が行われようとしています。また、これらは地上におけるイノベーションにつながるものでもあります。このシンポジウムを通じて「きぼう」と有人宇宙活動の未来について皆様と語り合いたいと思います。

DAY 4

白川 正輝

白川 正輝

JAXA/有人宇宙技術部門 きぼう利用センター きぼう利用企画グループ グループ長

1994年4月、宇宙開発事業団(現JAXA)入社。2004-2006年、内閣府(科学技術政策担当)勤務。2018年4月より、JAXAきぼう利用センターきぼう利用企画グループ長。博士(工学)

[コメント]
入社以来、宇宙環境利用及びISS計画に関する業務に従事し、最近では「きぼう」での小動物利用研究や国際調整を推進してきました。現在はきぼう利用戦略の策定、きぼう利用に関わるプロモーション、国際調整等を担当しています。「きぼう」が科学研究や技術開発の分野で優れた成果を蓄積し、地上社会や将来の日本の有人技術に不可欠な軌道上の研究開発プラットフォームとして幅広く認識されるよう、戦略的な取組みを推進したいと思います。本シンポジウムの企画担当として、参加者の皆さまには、是非きぼう利用の状況や取組みの最前線についてご理解いただき、引き続きご支援を頂ければ幸いです。

寺門 和夫

寺門 和夫

一般財団法人日本宇宙フォーラム宇宙政策調査研究センター/フェロー

1981年、教育社で科学雑誌ニュートンを創刊、20年間にわたり編集責任者をつとめた。現在は海外の宇宙開発動向を調査分析するとともに、サイエンスの最前線の取材も続けている。

[コメント]
国際宇宙ステーションで行われてきた微小重力環境での科学実験は、サイエンスの世界に新たな地平を拓くものです。「きぼう」での実験は小動物飼育装置や静電浮遊炉など新たな実験装置も導入され、進化を遂げてきました。人類の活動領域が地球低軌道から深宇宙領域へと拡大していく現在、「きぼう」での実験は重要性を増しています。「きぼう」の成果を人類の未来につなげていくための道筋を考えてみたいと思います。

角南 篤

角南 篤

公益財団法人笹川平和財団/理事長、政策研究大学院/大学学長特別補佐・客員教授

コロンビア大学政治学博士(Ph.D.)。政策研究大学院大学学長特別補佐・科学技術イノベーション政策研究センター(SciREX)客員教授、早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 客員教授。科学・技術・イノベーション政策を研究。内閣官房経済安全保障法制に関する有識者会議委員、内閣府宇宙政策委員会基本政策部会委員等を務める。

[コメント]
宇宙大競争時代の真っただ中で、近年、民間企業による宇宙事業への参入がますます活発になり、従来の業界の壁を越えた新しい市場機会が生まれています。とくに昨年は、「宇宙旅行元年」と呼ばれるほど、米国のベンチャー企業等が相次いで宇宙旅行に成功し、まさに民間による宇宙産業の新しい時代が幕開けしました。また、前澤友作さんが日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在したことは、民間人にとって宇宙はもうSFの世界ではなく現実的に身近な存在になったと強く感じさせられた出来事でした。そうした中で、日本では初めて民間主導で月面産業ビジョン協議会が結成され、産業界を中心に月面空間での新産業を形成し、価値還元によって地球上のイノベーションを創出するという「月面産業ビジョン(Planet 6.01時代)」が作成されました。ISSは、アルテミス計画による月探査への過程で、どういう役割を今後担うのか、とくに月面産業を作っていく上で、民間企業から見たISSの利用価値を新たに考えるときがきています。ISSを官民双方で利用していく際に考えられる課題などをしっかり議論し、民間によるISSの本格的利用に向けた環境整備を進めていく必要があります。

永井 良三

永井 良三

自治医科大学/学長、「きぼう」有識者委員会/委員長、内閣府 健康・医療戦略推進 専門調査会/座長

1974年東京大学医学部卒業。群馬大学医学部第二内科教授、東京大学循環器内科教授を経て現職。心臓血管病の臨床、教育、研究を専門とし、最近は癌や医療情報研究、医療制度、医学史の研究なども行っている。

[コメント]
小学2年生の時に、ソ連の人工衛星スプートニクが打ち上げられた。打ち上げの報道が日本に届いた翌日の早朝、家族全員で上空を通過する衛星を観察した。このときの興奮と衝撃は子供心にも大きなインパクトを与え、科学を志す契機となった。宇宙は今も謎に満ちており、多くの科学者が挑戦を続けている。それは遠い世界のことではなく、身近な自然や生活、生命を理解するための基本的な問題が沢山あるからである。若い方々にはまず宇宙に対する人間の挑戦を、何らかの形で体験してほしい。きっと世の中の見方が変わると思う。また社会は次の世代の希望と期待感を膨らませるために、ぜひ宇宙に関する教育と研究に投資をしていただきたい。

梶田 隆章

梶田 隆章

東京大学宇宙線研究所/所長・東京大学卓越教授

1959年、埼玉県生まれ。物理学者。岐阜県飛騨市の神岡鉱山の地下にあるカミオカンデ・スーパーカミオカンデを使った実験に参加 。「ニュートリノ振動の発見」により2015年にノーベル物理学賞を受賞。 現在は大型低温重力波望遠鏡KAGRAのリーダーも務める。

[コメント]
国際宇宙ステーションISSと「きぼう」では様々な研究が行われてきました。そのなかでも宇宙線を含む宇宙観測では重要な研究インフラストラクチャ―となっています。 本シンポジウムで「きぼう」が宇宙観測で果たした来た大きな役割を広く知ってもらえることを期待しています。

佐々木 宏

佐々木 宏

JAXA/理事・有人宇宙技術部門長

1987年、宇宙開発事業団(現JAXA)に入社。HOPE、OREXの研究開発、LE-7エンジンの開発の後、1994年よりHTVの開発を担当。HTVプロジェクトサブマネージャー、経営企画部次長、宇宙科学研究所科学推進部長、国際宇宙探査センター長を経て、2020年4月から現職

[コメント]
日本における13年ぶりの宇宙飛行士募集や野口宇宙飛行士や星出宇宙飛行士の活躍があり、また、日本人を含む複数の民間人がISSに搭乗する、複数の米国企業による民間人だけの宇宙旅行が開始されるなど、“宇宙”がより身近になりつつあります。 「きぼう」日本実験棟も、多くの科学的成果の創出、超小型衛星放出やロボットプログラミングコンテストによる人材育成、国際貢献等を行ってきました。さらに、年末年始にイベントを行った宇宙放送局など新たな宇宙ビジネス・事業化を見込んだ民間利用が進んでいます。 今年のきぼう利用シンポジウムは4回に分けてオンラインで開催いたします。皆様との議論を楽しみにしております。

榎本 麗美

榎本 麗美

宇宙キャスター、J-SPARCナビゲーター

宇宙キャスター、JAXA研究開発プログラム「J-SPARCナビゲーター」。YAC東京日本橋分団分団長。宇宙関連番組やイベントへの出演・企画や構成などを手掛け、現在は次世代への宇宙教育に力を入れている。

[コメント]
「宇宙開発で培われた技術は、地球の課題解決にも役立つ。」ということから、私はこれまで宇宙開発を加速させ、持続可能な未来を築いていきたいという想いで活動をしてきました。 まさに、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟は、その最前線の舞台です。 「きぼう」の事業や研究が、地球にいる私たちの生活や未来をより豊かに便利にしてくれる、社会課題解決に貢献しているということを、多くの方にわかりやすくお伝え出来るよう努めたいと思います。 今回のシンポジウムでは、第一線の方々の議論によって「きぼう」の民間利用の新しい可能性が見出され、思いもよらないアイデアなども飛び出すのではないかと楽しみにしております。

小川 志保

小川 志保

JAXA/有人宇宙技術部門 きぼう利用センター センター長

2018年4月より現職。1995年から「きぼう」の利用企画・推進業務に関わり、きぼう利用戦略の策定を通じて、利用領域の重点化や民間利用拡大の仕組み作りを取り組んでいる。

[コメント]
科学実験が中心で職業宇宙飛行士が活動してきた国際宇宙ステーションも、宇宙旅行者が滞在して新たな「文化」と「知識」を生み出す場になりました。今、国際宇宙ステーションの運用延長議論が活発化しています。変革の時代となるこの2022年、みなさまと一緒にの先に、「ISS運用延長の先、"きぼう”の先に何をするか」をお話できればと思います。

※プログラムの内容は変更となることがあります

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